無意識を味方につけると人生が動き出す

みなさん、こんにちは。
今日は「無意識を味方につけると人生が動き出す」というテーマでお話しします。

みなさんは、自分の行動や判断が思い通りにいかないと感じることはありませんか。
実は、私たちの人生を大きく左右しているのは、意識ではなく無意識の働きです。
無意識を味方にすることができれば、努力や根性だけでは変えられなかった習慣や思考パターンが自然に変わり、人生がスムーズに動き出します。
今日はその仕組みと、無意識を活用して人生を動かす方法について、一緒に見ていきましょう。

マインドの原則

まず最初に、マインドの原則から見ていきます。
私たちの心の仕組みは、ゴールを維持し続けることで無意識の判断や行動を変えられるようになっています。
無意識には大きく分けて二つの働きがあります。
一つ目は情報の保存です。
たとえば、自分がどんな人間だと思っているかという自己イメージや、「これは正しい」「これは危険だ」といった信念、そして感情を伴った体験の記憶、嬉しかったことや悲しかったことなど、こうした体験がすべて無意識に保存されており、行動や判断の基盤になります。
二つ目は自動的な処理です。
朝の習慣や車の運転など、考えなくてもできる行動、これがハビットです。
また、人の話を聞いたときに瞬時に「好き」とか「苦手」など感じる感覚があり、これがアティテュード、つまり態度や判断になります。
私たちは無意識に助けられながら、日々の生活を送っています。

変化の鍵

無意識を書き換える鍵は、「思い込み」と「行動の癖」です。
私たちの無意識には過去の経験から作られた思い込みや癖がたくさんあり、「私は人前で話すのが苦手」「どうせうまくいかない」といったパターンが無自覚に現実の行動に影響を与えています。
しかし安心してください。
これらは生まれつきのものではなく、成長過程で無意識に形成されたものです。
だからこそ変えることも可能です。

情動→記憶→判断→行動

無意識の判断を決めるのは情動、つまり感情を伴う記憶です。
嬉しい、悲しい、恥ずかしい、痛いといった体験が無意識の判断基準になっています。
過去の失敗で恥ずかしい思いをした記憶は、次の行動を止めるブレーキになります。
逆に、うまくいって嬉しかった体験は行動を後押しするスイッチになります。
ポジティブな情動記憶は、行動を促す力を持っているのです。

無意識の判断を変える

無意識の判断を変えるには、ポジティブな情動記憶を増やすことがポイントです。
日常で嬉しかった体験や楽しかった出来事を意識して思い出し、その感情を味わうだけで、無意識の判断基準を少しずつ書き換えることができます。
未来を変えたいなら、まず意識的にポジティブな体験を無意識に刻むことが大事です。

習慣の力

習慣とは無意識のプログラムです。
無意識はこれまでの繰り返しから学んでいて、意識して行動しているように見えても、無意識が先に反応していることがほとんどです。
だからこそ習慣を変えることは、無意識を書き換える第一歩になります。

無意識の行動を変える

無意識の行動を変えるには、小さな繰り返しが大切です。
無意識のパターンは意識的な選択で書き換え可能で、繰り返すことで新しい反応が無意識に定着します。
行動を変えることは、新しい自分を作るプロセスでもあります。

新しいゴール設定

新しいゴールを設定すると、最初はぎこちない行動が生まれます。
しかし行動を繰り返すことで判断や思考が変わり、やがて無意識にできるようになります。
新しいゴールがあれば新しい行動が生まれ、その行動を繰り返すうちに新しい判断が身につき、最終的に無意識にできる状態、つまり慣れたスムーズな行動になります。
このサイクルを回すことで、自然に人生が動き出します。

ワーク

ここで簡単なワークを行ってみましょう。
まずポジティブな情動記憶を思い出し、味わい、記録します。
嬉しかった体験を三つ思い出し、そのときの感情をしっかり味わい、感じたことを短い言葉で書き留めます。
たとえば「発表で拍手をもらって嬉しかった」と書けば、自信や誇りという感情が無意識に刻まれます。

次に新しいゴールに合った行動を考えます。
達成したいゴールを一つ書き、そのゴールに近づくために増やしたい行動と減らしたい行動を考え、小さく繰り返せるような形に落とし込みます。
たとえば増やしたい行動は、朝五分間今日のゴールを思い出すこと。
減らしたい行動は、SNSで他人と比較する時間を減らすこと。
このようにして、無意識に新しい行動パターンを刻み込むことができます。

まとめ

無意識は過去の記憶と習慣の集まりですが、
新しいゴールを持つことで、無意識を書き換え、自然に行動を変え、人生を動かすことができます。

出典:田島大輔『マインドの教科書』

出典:田島大輔『マインドの教科書』

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