ポジティブな未来への準備
みなさんこんにちは。
今回は「ポジティブな未来への準備〜人は過去に生きている」についてお話しします。
私たちがどのように“現実”を見ているのか、
そして“未来をどう創るか”というテーマを扱っていきます。
マインドの原則
今日のマインドの原則は、こちらです。
「人は、知覚しようと意識しているものしか見えないし、聞こえない。
だから、誰の言葉を聞くのかという問題をしっかり意識する必要がある。」
この言葉の意味はとても深いです。
私たちは“見たい現実”しか見ていない。
つまり、どんな言葉を信じるか、誰の声を聞くかによって、
自分の世界がつくられているんです。
この原則を理解することで、
「現実は変えられる」という実感を持てるようになります。
人生を変える“内側と外側”
人生を変えたいと思ったとき、多くの人はまず“外側”に原因を探します。
「仕事を変えよう」「環境を変えよう」「人間関係を変えよう」――
でも、外側を変えるだけでは、変化は長続きしません。
本当の変化は、内側のリアリティ――
つまり“自分の心の世界”を変えることから始まります。
外側は、内側の投影なんです。
リアリティとは?
では、リアリティとは何でしょうか。
リアリティとは、無意識の中に保存されている「臨場感のある世界」のこと。
内側のリアリティは、「自分が信じている現実」。
外側のリアリティは、「実際に起きている現実」。
たとえば同じ出来事が起きても、
「うまくいった」と感じる人と「失敗した」と感じる人がいます。
違うのは出来事ではなく、その人の内側のリアリティなんです。
認知的不協和 ― 狐と葡萄の話
「狐と葡萄」のお話をご存じでしょうか。
高い枝にある葡萄を取ろうとした狐が、何度挑戦しても届かず、最後にこう言いました。
「どうせあの葡萄は酸っぱいに違いない。」
本当は欲しかったのに、“取れない”という現実と、“欲しい”という気持ちが矛盾して、心の中に不快が生まれたんですね。
その不快を消すために、「酸っぱいに違いない」と自分の内側を変えて納得した。
人は無意識に、自分に都合のいい現実を作り直して、安心しようとします。
認知的不協和の仕組み
このように、人は「自分の考え」と違う現実に出会うと、無意識に不快を感じます。
その不快を避けるために、“内側”を変えるか、“外側”を否定してしまう。
だから、新しい考え方を拒否したり、反対意見を素直に聞けなかったりするんです。
つまり、私たちはみな、「自分が信じたい世界」だけを見ているということです。
自分の信じる情報だけを見る
たとえば、高額な買い物をしたあとに、「この商品、買ってよかった!」という記事ばかり探してしまう。
それは、自分の行動を正当化して安心したいから。
人は、無意識のうちに、自分の内側のリアリティを守る情報ばかりを見ています。
つまり、私たちは見たい世界を自分で選んでいるんです。
内側のリアリティを更新する
では、どうすれば現実を変えられるのでしょうか。
その鍵は、内側のリアリティを更新すること。
今のあなたのリアリティは、過去の経験や、誰かの言葉によってつくられています。
「無理だよ」「できっこない」――そんな言葉を信じてきたなら、その声が、今のあなたの世界を決めているかもしれません。
未来を変えるには、これからは“誰の言葉を聞くか”を自分で選ぶこと。
内側を未来基準に更新することで、外側の世界も変わり始めます。
実践ワーク
ここで、ワークを実践してみましょう。
【STEP 1】 現在の状態を確認する
次の項目について、自己評価をしてみてください。
1:全く思わない、2:そう思わない、3:分からない、4:そう思う、5:強くそう思う
自分は成長する力を持っている
自分はやりたいことを実現する力を持っている
自分は正直に生きている
自分のやりたいことは自分で決められる
変わりたいと望めば、いつでも変われる
選択を迫られた時、他の人の意見に影響されず、自分で決断することができる
自分の仕事(やっていること)が好きだ
自分の未来には常に選択肢がある
うまくいかなかったことがあってもすぐに気持ちを切り替えられる
新しい考え方や異なる意見に対して、オープンで柔軟な姿勢を持っている
マインドの仕組みを学び実践することで自己評価は上がっていきます。
しばらく経過して再度確認した時に評価が上がっていれば、自分自身の成長を認め、褒めたたえましょう。
自分の成長を認めることは、自分の内側を高めるために大切なことです。
【STEP 2】 自分の良いところを認める
①自分の良いところ、好きなところを10個挙げてみましょう。小さなことでもいいです。すらすらと出来た人も、2〜3個しか思い浮かばなかった人もいるでしょう。
②これから1週間以内に「自分の良いところ、好きなところを30個探す」という宝探しゲームをしてみましょう。すぐに見つかりそうな人は50個でも100個でも自分で目標の数を決めて探してみましょう。
「そんなにないよ」と思うかもしれませんが、見ようとすれば、必ず見えてきます。
このワークは、“自分の内側のリアリティ”を書き換える練習です。
まとめ
今日の原則を、もう一度振り返ります。
「人は知覚しようと意識しているモノしか、見えないし聞こえない。
だから、誰の言葉を聞くのかをしっかり意識する必要がある。」
自分の中で、どんな言葉を響かせているか。
それが、あなたの見ている世界をつくります。
誰かの言葉に振り回されるのではなく、自分を信じる言葉を選んでいきましょう。
それが、ポジティブな未来への第一歩です。
出典:田島大輔『マインドの教科書』
出典:田島大輔『マインドの教科書』

